卒業生からのメッセージ

Aさん 平成26年 学部卒業(現)市立札幌病院 薬剤部

 わたしは現在、北大の農場のとなりにある市立札幌病院で薬剤師として勤務しています。みなさんは薬剤師と聞くとどのようなイメージが思い浮かぶでしょうか?内服薬や注射薬の調剤(処方箋に基づき、医薬品を交付すること)を挙げる方が多いかと思いますが、そのほかにも、患者さんへの薬の説明(服薬指導)、副作用が起こっていないかどうかの確認、入院時に持参した薬の調査、薬物の血中濃度の解析(TDM)、患者さんの状態に応じた薬の選択や投与量の提案、院内製剤の調製、抗がん剤の混注、麻薬等の管理など病院薬剤師の仕事は多岐にわたります。
 その中でも特に患者さんや医師、看護師などと接する仕事が中心となっており、専門的な知識だけではなくコミュニケーション能力も求められますが、大学時代にはサークル活動を通じて他学部の学生と知り合ったり、アルバイトを通じて様々な背景を持つ人たちと接したりして、そのような能力を身に着けるチャンスがあります。また、臨床研究や業務改善の成果を学会や論文で発表することもあり、卒業研究で行ったデータ解析、ディスカッション(研究に関係あることもないことも)、文献の調査などが非常に役立っています。
 薬学部に限らず医療系の学部は学ぶべきことが多く、忙しい毎日になると思います。苦手な科目の単位を落としそうになったり、実験で失敗が続いたり、苦労もたくさんありましたが、その経験から得られるものも多く、また、支えてくれる仲間や先生方の存在もあります。みなさんも北大薬学部で楽しくて有意義な大学生活を過ごしてください。

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