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薬剤耐性菌にも効果がある抗生物質の設計指針を提案~薬剤耐性菌に対抗できる「最後の砦」となる抗生物質開発の進展に期待~

2019.07.03プレスリリース

北海道大学大学院薬学研究院の市川 聡教授及びデューク大学(アメリカ)のSeok-Yong Lee准教授らの共同研究グループは,薬剤耐性菌にも効果がある天然有機化合物と標的酵素の網羅的な複合体構造解析に成功しました。

 

細菌感染症の治療に使われる抗生物質は,これまで多くの命を救ってきました。しかし,抗生物質の使用には,抗生物質に耐性をもつ薬剤耐性菌の出現が伴うため,創薬の歴史は,薬剤と薬剤耐性菌の「イタチごっこ」であるといえます。薬剤耐性菌の蔓延は地球規模の深刻な問題であり,薬剤耐性菌にも有効な「最後の砦」となる抗生物質の開発が急務です。

 

細菌の細胞壁であるペプチドグリカンの生合成に関与するMraYと呼ばれる酵素は,薬剤耐性菌に対抗する新しい抗生物質を開発する上で注目されています。自然からは,このMraYを強力に阻害する天然有機化合物が複数単離されています。

 

今回,市川教授らの共同研究グループは,化学合成した天然物誘導体群がMraYと結合している複合体の三次元構造の解析を行い,その結果,MraY阻害化合物の論理的・合理的な設計指針となる「バーコードシステム」を提案しました。これにより,複合体構造に基づいた薬剤設計が可能となり,薬剤耐性菌に対抗できる「最後の砦」となる抗生物質の開発が期待されます。

 

なお,本研究成果は,日本時間2019年7月2日(火)午後6時(英国夏時間2019年7月2日(火)午前10時)公開のNature Communications誌に掲載されました。

 

詳細はこちらから御覧ください(pdfファイル)。

 

論文はこちら DOI:10.1038/s41467-019-10957-9

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