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愛情ホルモンが左右するメダカの異性の好み~オスとメスで逆に働くオキシトシン~

2020.02.25プレスリリース

北海道大学大学院薬学研究院の横井佐織助教,岡山大学大学院自然科学研究科の竹内秀明特任教授/東北大学大学院生命科学研究科教授(併任)及び基礎生物学研究所などの研究グループは,メダカが親密な異性を好むか否かをオキシトシンが制御していることを明らかにしました。

 

メダカのメスには「そばにいたオス」を目で見て記憶し,そのオスの求愛を積極的に受け入れる傾向がある一方,オスは親密度に関係なくメスに求愛します。本研究では,「愛情ホルモン」として知られるオキシトシンに着目し,メダカでの異性の好みに対する効果を検証しました。オキシトシン遺伝子を壊したメダカを用いて実験をしたところ,メスではオスに対する好みが消失し,見知らぬオスを積極的に受け入れましたが,オスでは三者関係(オス,オス,メス)において,初対面のメスには無関心である一方,親密なメスに対してはライバルオスを追い払ってメスのそばにいる様子が観察されました。ヒトなどでは,オキシトシンには親密な他者に対する愛着を強める働きがあるとされていますが,メダカのオスでは逆に愛着を下げる方向に働くことが明らかとなりました。このことから,オキシトシンが動物種や性別によって「愛情ホルモン」以外の働きを持つと考えられます。

 

行動異常を示したメダカの脳ではいくつかの遺伝子の発現量に顕著な変化があり,その遺伝子はヒトにも存在したことから,メダカの基礎研究からオキシトシンが親密な他者に対する愛着を制御する仕組みや性差を生み出す仕組みが明らかになることが期待されます。

 

なお,本研究成果は2020年2月18日(火)公開のProceedings of the National Academy of Sciences誌に掲載されました。

 

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