昭和47年(1972)に北海道大学理学部化学科を卒業した筆者は、同大大学院生、アルバータ大学化学科博士研究員などとして天然物化学を学び、10年後に北海道立衛生研究所(札幌市北区)に職を得ました。配属された薬学部生薬製薬科の上司、部長はもとより、部内の同僚はすべて同大薬学部・大学院薬学研究科出身の薬剤師でした。
入所間もなく生薬の灰分やエキス量を測る試験を任された際、薬局方を「やっきょくかた」と読んで周囲を唖然とさせ、大笑いされました。その時、逆に「公定書なのになぜ法律の法でないんですか?」と聞き返したところ、誰も答えられませんでした。その時以来、筆者は「薬局方」という言葉の語源と源流が気になり、今回、それらを纏めてみました。(一部抜粋)
※「薬用植物研究」第46巻1号24~30頁(2024年6月)より
全文は同窓会HPの「芳香HISTORY」から閲覧できます。
本来であれば、「薬局方」に関することは薬学関係者が解明すべき事柄だと思いますが、この度、北大理学部化学科の卒業生である姉帯正樹先生による研究が「薬用植物研究」誌に掲載され、姉帯先生と薬用植物研究編集委員会のご好意により同窓会ホームページの芳香HISTORYに再掲させていただけることになりました。「薬局方」は今や、あまりにも日本的すぎて国際化時代には馴染まないとの指摘もありますが、まずは、歴史から勉強し始めたら如何かと考え再掲することにしましたので皆様是非お読みください。なお、読後感想などは同窓会にお寄せいただけると著者に転送いたします。松田 彰 (15期 同窓会相談役)