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【芳香HISTORY】薬学裏面史-裏から見た薬学の10年-/作者不明(10期生)

2022.06.21

 むかしむかし、素晴らしい一期生がいたんだとさ。彼らはなんでもやったんだそうだ、けれど、我々十期生は、無気力だ、無気力だと芳香編集委員が言うので、我々の先輩のことをもっと知る必要があるように思えた。そこで、先生、先輩を訪ねて歩いた。裏の話にはまだ裏がある。それは別の機会にして、編集したのがこれである。何かのたしになれば幸いだが、まんず、まんず、一読されたし。

 学生も助手の先生もいろいろ物色して歩いた。ある時、部屋を捜していて、一つの暗い部屋を見つけた。懐中電燈を持ち合わせていなかったが、恐る恐る下りて行くと布団にさわった。びっくりして逃げ帰ってきたが、後で聞くと死体安置室だった。(1、創設期の思い出より一部抜粋)

 最初は実習室がなかった。やっと薬化の実習室ができた。夜中にガスが強くなるので、夕方から夜にかけて実験することも多かった。水浴は二人に一つしかなかった。それも先生方が大決心して買って下さったものであった。しかし、絶対的に足りないので、大きな鍋を持ってきて三〜四人分一緒に入れて反応させたこともあったという。ある人はキノリンをつくる時、スクロープ反応を行って天井まで二回も吹き上げた。今でもどうしてついたのかなと思われる跡がついているから、知らない人はとくとご覧になるといい。豪傑ばかりだった一期生は女性も強かったらしく、一緒に窓から出入りしては学部長に見つかって叱られたそうな。(1、創設期の思い出より一部抜粋)

※芳香第20号(1966年発行)p50–p54を再掲

全文は同窓会HPの「芳香HISTORY」から閲覧できます。

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