薬学部・薬学研究院の概要

薬学部・薬学研究院の概要

 北大薬学部は、科学者・研究者として、あるいは、薬剤師としての活動を通して、人類共通の医療・健康の向上に貢献出来る人材を養成することを目的としています。このために北大薬学部では、有機化学、生物化学および物理化学の徹底的な学修を軸として、生命の基本原理の解明、医薬品の物理化学的性質や生体との相互作用の理解を通じた創薬の推進、医療の高度化や国民の健康の増進のための教育・研究を行ってきました。一方、北大薬学部の卒業生の活躍は、大学・研究機関をはじめとして、製薬業などの民間企業や病院・薬局、さらに国内外の医療行政機関まで多方面にわたっています。

 北大薬学部では、平成16年2月の中央教育審議会の答申にそって平成18年度より、薬科学科(4年制、定員50名)と薬学科(6年制、定員30名)の2学科が設置されました。平成18年度からの新しい北大薬学部では、1、2年次において、両学科に共通する全学教育科目(教養科目)、基礎専門科目および専門科目を全学生に教育し、3年次後期の学科分属以降では、それぞれの学科での人材養成の目的に沿った専門教育を行います。両学科の設置の目的とそれぞれどのような専門教育を行うかについて、以下に述べます。

薬科学科

 4年制の薬科学科は、ライフサイエンスおよび創薬科学分野において、国際的に活躍できる優れた研究者・技術者の養成を目的としています。このために、生命のしくみや機能を明らかにする生物化学、新しい薬を創りだすために自然界から新規の生理活性物質を見出して構造解析する天然物化学、複雑な構造を持つ生理活性物質を合成する有機合成化学や医薬候補品のドラッグデザインをする医薬化学、そして分子の性質および分子間相互作用を理解する物理化学を中心に、薬学に必須な基礎科学を優先して学修します。続いて、薬物と生体との相互作用や薬理活性発現の原理・機構などについての理解を深め、有効で安全な医薬品を創製するための思考法・方法論を修得します。また、衛生化学や公衆衛生学などの教育を通じて薬学に関連する分野の基礎的素養を理解し、学際的な分野への対応能力も含めた専門応用能力を培います。さらに3年次後期からの学科分属以降は、創薬に関連する最先端の有機合成化学・ドラッグデザインやライフサイエンス系科目を学ぶとともに、演習、論文講読および1.5年間の卒業研究における個別研究指導を通じて基礎的実力を練成し、独創的・先端的研究を遂行する能力を培います。薬科学科卒業後の進路としては、大学院に進学して研究者としての能力を高めることが望まれます。

薬学科

 6年制の薬学科は、国民の健康・福祉および医療における諸問題を薬学の立場から研究して、その成果を医療の現場に還元する学問である医療薬学・臨床薬学を修得し、さらに医療の現場で問題発見・解決能力を発揮し、指導的な立場で活躍できる薬剤師、あるいは医療薬学研究者を養成することを目的としています。このため、薬学科のカリキュラムでは、薬科学科と共通の生物化学・有機化学・物理化学の基礎科目や生理学・薬理学などの専門科目に加えて、医療現場で必要な薬剤学・薬物送達学・薬物動態学・薬物治療学・化学療法論・臨床生化学・医療情報学などの必修科目を学修します。さらに選択科目として、病態解析学・医薬品安全性学などの医療薬学系科目を勉強します。続いて病院や薬局における6ケ月間の実務実習(必修)による臨床経験を積んでチーム医療の重要性を理解し、倫理観を持ち適正な薬物療法を遂行できる薬剤師、あるいは医療に直結する医療薬学研究者を養成します。また、卒業論文作成を目的とした1年間の調査・研究活動を通じて、医療薬学の知識や理論を臨床研究へと展開する能力を培います。薬学科卒業後の進路として、医療薬学研究能力をさらに高め国際的な医療薬学研究者を養成するための大学院博士課程の設置が予定されています。

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