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薬学部・薬学研究院の概要

平成21年度 6年制薬学教育自己評価

1. 大学薬学部の現況及び特徴

現況

(1)大学薬学部・薬学科名
北海道大学薬学部薬学科

(2)所在地
北海道札幌市北区北12条西6丁目

(3)学生数、教員および職員数
学生数
本学部では、入学者選抜試験において、6年制薬学科(定員30名)と4年制薬科学科(定員50名)の計80名を一括で選抜し、3年次1学期終了時点での学生の希望と成績により学科分属している。

平成22年3月1日現在の学生数は下記のとおりである。
1年次生(学科分属前) 91名
2年次生(学科分属前) 86名
3年次(薬学科) 30名
4年次(薬学科) 30名

教員数(平成22年3月1日現在)
教授16名、准教授7名、講師4名、助教26名

職員数(薬学事務部、平成22年3月1日現在)
庶務担当:係長1名、事務職員3名、非常勤職員1名
教務担当:係長1名、事務職員1名、嘱託職員1名
会計担当:係長1名、事務職員2名、非常勤職員3名
図書担当:係長1名

特徴

本学部薬学科は、人類の健康および医療における諸問題を薬学の立場から研究して、その成果を医療の現場に還元する学問である医療薬学・臨床薬学を修得し、さらに医療の現場で問題発見・解決能力を発揮し、指導的な立場で活躍できる薬剤師および医療薬学教育研究者の育成を目的としている。

教育は、「研究する力」、すなわち、情報収集力、研究遂行力、応用展開力、プレゼンテーション・コミュニケーション能力を身につけさせることを重視し、実習・演習および卒業論文作成のための研究・調査に相当の時間を割り当てていることが大きな特徴である。本学部では、入学者選抜試験において、6年制薬学科(定員30名)と4年制薬科学科(定員50名)の計80名を一括で選抜し、3年次1学期終了時点で、学生の希望と成績により学科分属しているため、実習科目は研究者養成を目指す4年制薬科学科と同じであり、講義で得た知識の定着と研究への応用能力の錬成を図っている。また、4年制学生と同じく、3年次2学期から研究室への配属を行い、卒業論文作成のための研究・調査に5年次2学期から6年次2学期までの1.5年の期間を割り当てている。さらに、卒業論文作成のための研究・調査の準備期間として、3年次2学期から4年次2学期までの1.5年間は、配属された研究室において論文講読や実験を自主的に行う機会を設けており、ほぼすべての学生が、論文講読や実験を行っている。

2. 目的

6年制の薬学科は、国民の健康・福祉および医療における諸問題を薬学の立場から研究して、その成果を医療の現場に還元する学問である医療薬学・臨床薬学を修得し、さらに医療の現場で問題発見・解決能力を発揮し、指導的な立場で活躍できる薬剤師、あるいは医療薬学研究者を養成することを目的としている。このため、薬学科のカリキュラムでは、薬科学科と共通の生物化学・有機化学・物理化学の基礎科目や生理学・薬理学などの専門科目に加えて、医療の現場で必要な薬剤学・薬物送達学・薬物動態学・薬物治療学・化学療法論・臨床生化学・医療情報学・病態解析学・医薬品安全性学などの医療薬学系科目を勉強する。続いて病院や薬局における5ケ月間の実務実習による臨床経験を積んでチーム医療の重要性を理解し、倫理観を持ち適正な薬物療法を遂行できる薬剤師、あるいは医療に直結する医療薬学研究者を養成する。また、卒業論文作成を目的とした1.5年間の調査・研究活動を通じて、医療薬学の知識や理論を臨床研究へと展開する能力を培い、「研究する力」を有する薬剤師の養成を目指している。

3. 総括

理念と目標

指導的薬剤師および医療薬学研究者の育成を目指す理念と目標達成のため、卒業論文の研究・調査等を通じて深い学識およびその応用能力を身につけるための取り組みが行われている。本学部薬学科の理念と目標は、ホームページを通じて広く社会に公表するとともに、学生・教職員への周知を図っている。今後もホームページやパンフレットを適宜改善し、より分かり易い情報発信に努める。

教育プログラム

総合大学である本学では、人文科学、社会科学、自然科学等の広い選択肢から教養科目を選択でき、学生は豊かな人間性を育むための幅広い知識と同時に、専門科目の学習に向けての基礎的な学力を身につけることができる。また、教養での語学教育には講義に加え、コンピューターシステムを導入し自主的な学習を促し、専門科目では、ネイティブスピーカーによる薬学英語の講義、研究室でのセミナー形式の英語論文購読などを通して、社会のグローバル化に対応した語学教育が行われている。

6年制薬学教育の開始にあわせ、薬学教育モデル・コアカリキュラムに適合する新しいカリキュラムを作成し、現在、新カリキュラムに沿って授業が進められている。モデル・コアカリキュラムの一部の学習内容が、選択科目に割り振られていることなどが問題点として浮かび上がってきているが、それら科目の履修を強く推奨することで対応している。それでも、モデル・コアカリキュラムの項目が非常に多いため、卒業に必要な専門科目146単位のうち123単位は必修科目であり、学生が自由に選択できる科目は多くない。平成23年度に予定されている北海道大学入学者選抜方法の変更に伴うカリキュラム見直しの際に、モデル・コアカリキュラムに関連する科目をすべて必修科目とするとともに、学生が自由に選択できる大学独自のアドバンストな科目の数を増やせるよう必修科目の整理・統合を検討する。

本学部薬学科では、医療薬学の知識や理論を臨床研究へと展開するための「研究する力」を涵養することを重視しており、有機化学・物理化学・生物化学などの実習科目は4年制の薬科学科と共通である。加えて、卒業論文のための研究・調査と、それと並行する薬学論文講読演習に1.5年の期間をとっていることに最大の特徴を有する。さらに、各研究室には3年次2学期から学生が配属されており、早期より研究・調査や論文講読に取り組む環境が用意されている。

実務実習事前学習は、認定MR演習/認定 CRC演習、救命救急実習、実務実習事前実習として、モデル・コアカリキュラムにある到達目標の項目はすべて実施されている。病院実習は、北海道大学病院薬剤部との密な連携のもとに行う。薬局実習では、1施設1名の施設担当教員が責任を持ち、学生の指導・評価を行う。薬局へは担当教員の直接の訪問に加え、実習日誌等をWEB経由で閲覧できるシステムを用いることにより、毎日の学生の指導と、指導薬剤師との情報交換を行う準備を整えている。

学生

クラス担任・副担任に加えて、各学年6名前後のグループを教授1名が担当し、きめ細やかな履修指導を行っている(グループ担任制度)。また、大学全体として、保健管理センター設置やハラスメント防止規定制定など、学生生活に関する相談・助言・支援体制の整備に努めている。加えて、キャリアーセンターやボランティア活動相談室を設置し、学生が主体的に進路を選択できるよう、情報の収集・提供に努めている。

教員組織・職員組織

6年制薬学科および4年制薬科学科の専任教員は、大学設置基準を十分に満たしている。教育については、薬学科および薬科学科所属の教員が協力して授業、実習、演習等を分担しているほか、1年次では、総合大学である強みを活かし、各学部共通に設定された全学教育科目を提供している。

施設・設備

6年制薬学科と4年制薬科学科の共通施設として、4つの講義室、セミナー室、基礎薬学実習用実習室、情報端末室、RI実験施設、動物飼育実験施設、薬用植物園などの教育研究に必要な施設が設置されている。また、実務実習事前実習のため、無菌操作室、調剤実習室、製剤実習室、模擬病室を備えた模擬薬局を設置しており、施設・設備は充実している。

外部対応

本学部では、卒後研修や生涯教育の一環として、「生涯教育特別講座」および「先輩と語る講演会」を開催している。大学全体では、海外48大学と大学間協定を、海外85大学等と学生交流協定を結んでおり、国際交流の活性化を図るとともに、留学生の積極的受入に努めている。

点検

点検・評価委員会を設置し、3年ごとに学部教育・研究の自己点検・評価を行っており、隔回(6年)毎に外部評価委員による評価を実施している。点検・評価結果に基づき、カリキュラムや授業・実習内容などの改善が図られている。

4. 自己点検・評価書作成のプロセス

体制

6年制教育に関しては、教授会の下部組織として6年制教育のカリキュラム作成、実習および実務実習を、各々、担当する教務委員会、実習委員会および実務実習委員会がある。これに加え、点検・評価を担当する委員会として点検・評価委員会があり、それぞれが連携しつつ、6年制教育の新しいカリキュラムの作成・改善と点検・評価を行っている。特に、6年制薬剤師教育は始まったばかりであり、新しく作られた6年制学生用カリキュラムに関しては、実行教育課程表の範囲内で毎年度の見直しと改善を行っている。

自己点検・評価書作成のプロセス

教育の基本はシラバスにあるとの考えの下、先ず、カリキュラム作成を担当する教務委員会において、シラバスの点検・評価を行った。その際に、カリキュラムの内容に加えて、6年制薬学部教育を進めていくための本学部としての考え方、そのために必要となる教育施設・設備・人材などについて、自己評価実施マニュアルに記載された基準・観点および代表的な資料リストを参照しながら討論を行い、現状の評価と改善すべき項目を明らかにし、改善すべき項目について、平成22年から可能なものは改善策を決定した。教務委員会での決定事項および協議内容は、さらに、教授会で討論し、学部としてのコンセンサスとした。教務委員会および教授会での合意に基づき、評価書原案を作成するため、点検・評価委員会内に「薬学教育第3者評価ワーキンググループ」を立ち上げ、評価書原案を作成した。作成された評価書原案は、点検・評価委員会において精査するとともに、教務委員会、実習委員会、実務実習実施委員会、共用試験実施委員会においても検討を行った。点検・評価内容を実際の教育に生かす役割を担うこれら委員会において検討することにより、点検・評価の内容が具体的な教育内容の改善・充実に繋がものであるか否かを吟味するとともに、点検・評価結果を学部教育に迅速に反映させることを目指した。このようなプロセスを経て作成された「自己評価書(案)」を教授会で審議し、最終的に「自己評価書」として提出するに至った。

5. 基準ごとの自己評価

『理念と目標』
1. 理念と目標

『教育プログラム』
2. 医療人教育の基本的内容
(2-1) ヒューマニズム教育・医療倫理教育
(2-2) 教養教育・語学教育
(2-3) 医療安全教育
(2-4) 生涯学習
(2-5) 自己表現能力
3. 薬学教育カリキュラム
(3-1) 薬学教育モデル・コアカリキュラムの達成度
(3-2) 大学独自の薬学専門教育の内容
(3-3) 薬学教育の実施に向けた準備
4. 実務実習
(4-1) 実務実習事前学習
(4-2) 薬学共用試験
(4-3) 病院・薬局実習
5. 問題解決能力の醸成のための教育
(5-1) 自己研鑽・参加型学習
(5-2) 卒業研究の実施

『学生』
6. 学生の受入
7. 成績評価・修了認定
8. 学生の支援
(8-1) 修学支援体制
(8-2) 安全・安心への配慮

『教員組織・職員組織』
9. 教員組織・職員組織
(9-1) 教員組織
(9-2) 教育・研究活動
(9-3) 職員組織
(9-4) 教育の評価/教職員の研修

『施設・設備』
10. 施設・設備
(10-1) 学内の学習環境
(10-2) 実務実習施設の学習環境

『外部対応』
11. 社会との連携

『点検』
12. 自己点検・自己評価

自己・外部評価