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微生物ゲノム情報から天然物として新規の複素環を発見~これまでにない骨格を有する天然物の発見に期待~(薬学研究院 講師 松田研一、教授 脇本敏幸)

2022.07.07プレスリリース

ポイント

 

●Dihydropyridazinone環構造を有する初の天然物actinopyridazinoneを発見。
●全合成によりユニークな環構造を証明。
●微生物のもつヒドラジン生合成経路の多様性を解明。

 

概要

 

北海道大学大学院薬学研究院の松田研一講師、脇本敏幸教授、産業技術総合研究所の新家一男研究グループ長、東京大学大学院農学生命科学研究科の西山 真教授らの研究グループは、天然物では稀にしか見られない窒素-窒素(N-N)共有結合の形成を触媒する「ヒドラジン合成酵素」遺伝子を指標としたゲノムマイニングを行い、これまで例のない複素環dihydropyridazinone環を有するactinopyridazinone A及びBを発見しました。
 
Dihydropyridazinone環は”wonder nucleus(医薬品リード化合物として有望な骨格)”とも称される有用な分子骨格であり、実際にいくつかの医薬品にも含まれます。今回、同じ骨格が天然から初めて発見されました。今後dihydropyridazione環の生合成機構を解明することで、本複素環の効率合成や効率的な構造展開を可能にする有用酵素が発見される可能性があります。また本研究で明らかにしたヒドラジン合成酵素の多様性にもとづきさらなるゲノムマイニングを行うことで、これまでにない骨格を有する天然物が今後も発見されることが期待されます。
 
なお、本研究成果は、2022年7月1日(金曜)公開のJournal of the American Chemical Society誌に掲載されました。
 
論文名:A natural dihydropyridazinone scaffold generated from a unique substrate for a hydrazine forming-enzyme (特異な前駆体からヒドラジン合成酵素によって生合成されるジヒドロピリダジノン骨格含有天然物)
URL:https://pubs.acs.org/doi/full/10.1021/jacs.2c05269
 
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新たなヒドラジン生合成経路がもたらす新規天然物actinopyridazinone A

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