• ノンコーディングRNAによって制御される生命現象の解明
• RNAに特徴的な分子制御機構の解明
• 新規ノンコーディングRNAの探索と機能解析
• RNAスプライシングの分子メカニズムの解明と創薬研究

高等真核生物のゲノムからはタンパク質に翻訳されずに機能分子として働く多種類のRNAが転写されており、それらはノンコーディングRNAと呼ばれています。ノンコーディングRNAはRNAサイレンシングに関わるマイクロRNAをはじめとした「小さなRNA」と、エピジェネティックな遺伝子発現制御や核内構造体の機能制御に関わる「長鎖ノンコーディングRNA」とに大別され、特に後者は高等真核生物で高度に多様化していることから、生物の持つ多様性や複雑さを生み出す基盤となっているのではないかという考え方も提唱されています。RNA生物学分野では遺伝子改変マウスの表現型解析、次世代シークエンサー（NGS）を用いた遺伝子発現解析、ゲノム編集技術を用いた機能解析、超解像顕微鏡を用いた微細構造観察を駆使し、ノンコーディングRNAによる制御やRNAスプライシングの制御などRNAを中心とした生体制御機構を明らかにすることによって、これまでタンパク質を中心とした世界観では見落とされていた生命プロセスを明らかにすることを目指しています。

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